私が小学生の頃、ドラクエ3の発売日にそれを手に入れることができず、店に予約をして、待ちに待って、待ちわびて2週間、ようやくそれを手に入れたときのことを思い出した。あんなに期待をして何かを待つということが、ここ最近全くないなと思った。ドラクエの箱を手にして、自転車で家まで帰るときのあの胸の高鳴りというか、わくわく感というか、そういう感情も近年ない。感動がなくなったなと思う。歳のせいか、私の心が乾いてしまったからか。とにかく、新しいものや凄い素晴らしいものをみても「わーっ」と思える新鮮さ、その感性が失われているような。
思えば大学生くらいの頃から、そういう感動は経験していないような気がする。新作ゲームを買っても、あの頃のドラクエ3ほどの期待と感動はない。多分、小学生当時の何か新しいものを手に入れたときの感動というのが、大人になった今では経験することができなくなっているのか。
きっと子供の頃はやったであろうことを、今はほぼやらなくなった、ということも結構ある。
中学生の頃、学校まで自転車で約30分。雨が降るとバスで行くのだが、土曜など、朝雨が降って昼から雨が上がるという日もあり、そういう日は、歩いて家まで帰っていた。バスが午後1時前に1本あり、それを逃すと4時くらいまで1本もないという辺鄙な状態だったので、歩くと、1~2時間はかかる道のりだったが、それでも歩いて帰った方が早いのである。でも、今そのような状況になったとしても、九分九厘歩かない。2時間でも3時間でもバスを待つね。疲れるから。
こうしてどんどん老化していくのだろうか。