世の中、“勝ち負け”でできてるのか?
否!
世の中は必ずしも勝ち負けではない。
善、悪ではない。白、黒ではない。0、1ではない。
現実はグレーなんです。
もっとアナログなんです。
不確定性につつまれていて、
人間にはその判断はできないようになってるのです。
というか、真実においてもずっと何かが決まることはないかな。
仮に決まったと思っても、
それは一時の思い込みに過ぎない。
どうも、このことろ、というか昔からずっとだけど、
勝ち負けで優劣を見ようとするというか、
どうすれば「勝った」みたいな話にしようとする方向があって、
それがいかにも暴力的だなぁ、と感じているのです。
みんな勝てば良い、という発想は出てこないんだろうか。
どうやら、勝者がいれば敗者も(必ず)いる、という図式が、
あまりにも信じられていて、
だから自分は勝者になりたい(敗者になりたくない)と考え、
その為に誰かを敗者に追い込もうとするという動機は、
何かの諍いやしばしば戦争の火種にもなる。
トータルでゼロになる、という話は、
ゲーム理論で「零和(ゼロサム)」ゲームと呼ばれます。
勝ちはプラスだから、負けのマイナスが対抗にいて、
全体の釣り合いが取れると。
でもね。
実は、世の中というのはいろんなジレンマがあって、
必ずしもそうしてゼロ和にはならないのであって、
それを最もよく表現した喩え話が「囚人のジレンマ」。
度々ここでも書いている氏の言葉を借りるなら、
これは 「完全に実利的」な話で、
勝敗のケースもあれば、勝勝も敗敗もあり得る。
どうも今の社会は、ゼロサムどころか、
マイナス(敗敗)のケースにいってるような気がしませんか。
コメント
こんばんは。
私も、同じように感じることが多くあります。
”白か黒か”というのは、なんとなく
思想の欧米化にも関係しているような気がします。
日本のアニメや、RPGが欧米でうけるのは
彼らの概念である”善か悪”という、
二極性でないストーリーが、
彼らにとって新鮮である。
ということかもしれません。
書いてるうちにちょっと話題がずれちゃってますが。(^^;
そう、人の思考って両極端なんですよね。何をするにしろ、それが成功して上手くいくシナリオか、失敗してどうにもならなくなるシナリオか、の2つしか想定しない感じで。善悪でいうなら、確かな正義の味方がいて、対抗に確かな悪玉がいる、という図式しかない(でも、現実はそうじゃない)。
欧米では、逆にそういうストーリーはあまり受けないかなと思ってたんですが、そうでもないんですね。
例えば「機動戦士ガンダム」というアニメ作品。あれが、出た当時はあまり受けてなかったのに、今になって受けはじめてるのも、その要素が古くからあって(必ずしも連邦が正義でなく、ジオンが悪でもないみたいな)、それが受け入れられていく時代背景の流れが透けてみえたりもします。