Cはオワコンじゃない

訃報: C 言語の開発者、デニス・リッチー氏が死去
(slashdot.jp)
リッチー氏は、C言語の開発者であると同時に
現在のコンピュータOSの礎を築いた人でもありますよね。
UNIXは今あるPCやWSのメジャーなOSの源流です。
UNIXといわれるOSだけでも非常に多く派生してるし
LinuxやFreeBSDなどのPSOSにも展開している。
Windowsの元になったDOSもBSDの概念を継承してるし、
今のMacOSはLinuxカーネルを使ってますね。
そして何より、それらのOSはほぼCで書かれてる。
現在のIT社会は、C言語なしには存在し得なかった
といっても言い過ぎではないと思いますね。
70歳とのことなので、まだいけたのではとも思いますが
まぁ天命といえない歳でもなかったかな?
お疲れ様でしたと同時に、ありがとうございました。
で、同じエントリでこれを書くのもどうかと思ったけど、
この手の話題が出ると、決まってある議論が起こるので
そのことにも言及しておこうかと。
つまり、この言語はイケてる、あの言語はクソだ、というような
言語論争のようなものがあちこちで勃発する。
(この業界に住んでるからかもしれないけど?)
「今のトレンドはJavaでC言語とかオワコン」とか、逆に
「C言語こそ至高、Javaとか邪道だ」とか、そこから派生して
ASM、LISP、Haskell、VB、C#、PHP、Python、Rubyなどなど
いろんな言語を巻き込んで壮大な貶し合いが始まる。
これ、非常に不毛で、その議論自体が低レベルでしょう。
それらはコンパイラとインタプリタという違いもあるし、
オブジェクト指向と関数型という違いもあるし、
それらが稼動する仕組みも言語毎に大きく違ったりします。
それらの何を比べて良い悪いを議論してるのか知らないけど
その用途や環境に応じて平等に選択されるものだと思う。
システムとして、高速で低層な操作が必要ならCが良いだろうし、
大規模になるならフレームワークの豊富なJavaが良いだろうし、
より短期間での完成が求められるならC#やVBが良い、とかね。
Webも同様にPHPなのかPythonなのかそれ以外なのか、
そのWebがどういう要件なのかによって言語を選べばよろしい。
同じような文脈で、OSの貶し合い戦争というのもあります。
この前、ジョブズ氏が逝去したことで
MacやiOSは素晴らしいがWindowsやAndroidなんてのはクソだ
みたいなことを言い出す輩も少なからずいましたが。
率直に、それって子供のケンカですよ。
結局、自分の好きなものは良くて、嫌いなものは悪いという理屈。
或いは、自分に関わりの深いものの方が評価が高く
関わりの薄いものは興味ないどころかマイナス評価にしてしまう。
別にそれが好きなのは一向に構わないんですが、
そうでないものを侮蔑する必要はないでしょう、という話。
WindowsというOSが好きで使ってる人もいるだろうし、
仕事で選択の余地なくWindowsという人もいるだろうし、
そういう人たちがMacに関わる機会はほとんどない。
そんなところにWindowsはダメだと貶されても困るわけで。
MacはMacの良さがあるでしょうが、Windowsもそれは同様。
良さもあるし、イケてないところも当然ある。
それはLinuxも他のOSも同じことだと思います。
また、何をイケてるイケてないと思うかも、
ユーザの感覚や価値観、あとはやはり用途によると思う。
ヌルヌル動くGUIが好みならMacがいいだろうし、
リモートでサクサク使いたいならLinuxが良いだろうし、
ネットとOfficeが使えれば良いならWinで全く問題ない。
これって、言語やOSの話ばかりじゃないですね。
iPodとウォークマンとか、あとゲーム機なんかもそう。
任天堂、SCE、Microsoftそれぞれに“信者”が付いていて
これまたお互いに激しい貶し合いがいつまでも続く。
最近はソーシャルゲームやスマホ陣営が参戦してきて
その戦場はかなり混沌としてきてるんだけど、
ゲームこそ自分が面白いと思うものをやってりゃ良い話で
別にそれ以外を貶す必要は全くない。意味ないし。
ゲームの場合、自分が持ってないハードを貶す傾向があるけど
持ってないのに何でそれを評価できるのかと思ってしまう。
子供なら、そういうケンカするのもわかるんだけど、
いい大人がくだらない言い合いをする道理がわからんですね。
ちなみに、私はC言語を今リアルタイムで使ってます。
てか、Cは今、ゲームや組み込みといった従来の需要に加えて
高速なレイテンシが求められるFXの世界でも好んで使われてる
とてもホットでトレンディな言語です。

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