医療ミス

医学論文:急減 処分恐れ医師ら萎縮?
mainichi.jp
特に医療方面の事情に詳しいわけじゃないんですが、
これは成り行きとしては、まぁ当然とも思えますね。
医療というのは人の身体や命に直接関わる仕事で、
そこでのミスというのはそのまま人身事故になる。
かつ、どんなに枯れた手順で治療を行ったとしても、
そこに誤りが起こる可能性は0にはできない。
そんなところに報告義務の負荷が高くなったり、
ミスが発生したときの処分も重くなったりしてしまうと、
通常の医療行為を行っていてもそれが起こるリスクがあるのに、
その上に医学研究という重労働やリスクをのせるような人は、
よほど情熱を持っている人でなければ無理ぽいよね。
医療ミスが起こることは確かに問題だけど。
患者側からの要望で行政が動いてるのはわかるんですが、
何でも作業を増やしたり規制で縛ったりするのはどうなのか。
改善すべきところはもっと他にあるでしょ、と。
今の医療現場がほぼ破綻状態にあるのは、
苦情の矢面に立っている官僚や政治家ならわかっているでしょうに。
(よほどアホでない限り)
これは医療に限らないんですが、
事務手続きを増やせばミスを防げるってわけじゃないよね。
実行までの手順を増やせばミスを防げるのか。
書類をちゃんとまとめればミスが防げるのか。
それをチェックする人や期間を増やせばミスを防げるのか。
ミスに対する処分を重くすればミスを防げるのか。
違うよね。
まず、ミスは許されない(上手くやれば防ぐことができる)
という前提が間違ってるから。
それをやるのが人間である以上は、
必ずどこかでミスが発生するものなんです。
だからって、ミスも寛大に許容すべきだというわけじゃないですが、
私なんかは、それが起こったときのリカバリの方も、
もっと比重を置いて取り組んで良い課題だと思うわけです。
ミスを完全に防ぐ、なんてのは、実際は不可能ミッションですから。
しかし、こんなとき思うのは、
相手が機械やシステムなら、そのつくりに多少のバグがあっても、
後で(最悪リリース後でも)修正すればいいや、となるけど、
医療だと、そのオペレーションは常に一発勝負なのか、と考えると、
気が遠くなるほどシビアな仕事だよなぁと思いますね。
ホント、現場に出ておられるお医者様は偉いと思います。

コメント

  1. 医療ミスと医師不足

    術場で挿管。しかし入りません。全く心拍も皮膚色も改善してこない。おなかはどんどんはっている。スタットキャップなんて便利なものはその病院にはありませんでしたから、確認は聴診のみです。…

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