今年初めて蚊に刺された。
人の心は移ろいやすいもの。
昨日言ったことなんて忘れたよ、という言葉は
非常に無責任な言葉にきこえるんだけど、
実際結構忘れてるもので。
その手の話が問題になるのは、
それが何か致命的なことである場合。
例えば我々の業界でいうならば、
何かシステムの仕様を決めるにあたって、
以前指示された内容と今いってることが違う、
ということが結構あったりするわけです。
それで、作る側としては
この我がままな客めぇ!と思うのだけど、
いざその客側になったときには、
多分、やっぱりああしてくれこうしてくれと
いっちゃうだろうな、とも思う。
商品というのは、
その仕様を指示するときと、
実際にそれを手にとって使ってみたときとでは、
多くの場合に意見がかわるものなんすね。
で、こういうことが起こるのは、
何もシステムや商品開発のケースばかりじゃない。
人間は、そのときその状況に応じて、
一番自分の目的や欲求にマッチすることを直感している。
で、そのことについて以前思っていた内容と
まさにその時点に直面したときの感覚とが
完全に一致することは、まずない。
でも、以前説明していた内容と
まさに今経験している感覚とがあまりに異なっている場合、
理性は以前の意見の方を支持しようとするのだけど、
感情としては今の感覚を支持したい。
ここに生まれる葛藤(ジレンマ)について、
どう解決するのが一番幸せになれるだろうか。
プライドが高い人というのは、
おそらく自分の意見が一貫していないと許せなかったりするので、
今の感覚より、前に自分が説いた内容を圧し通そうとする?
お気楽な人や感情に流されやすい人なら、
前にいったことはなかったことにして、
今感じている方向を採用しようとするのか?
一番無難なのは、
まさにそのときになるまで自分の意見を外に出さないこと、
なんでしょう。
そうすれば、実際に当該の事柄について感じた方向を
素直に受け入れて選択することができると。
でも、未来のそのときになった場合の選択肢を
前もって予告しておかなければならないことが多々ある。
システムの仕様決めもそうだし、
政治家の選挙時の公約なんかもそうだし、
そんなに大きな話でなくても、
もっと日常的なこと、明日の昼は何食べたいとか、
明日晴れたら洗車しようとか、
そんな話でも昨日と今日、今日と明日で同じ保証はない。
だから、予定とか約束とかを取り決めるのが無駄だ
というわけじゃないんですが、
そういうものは常に変わる可能性があるんだ
という前提のもとで暮らす方が良いんだろうなぁ、
とか思ったりもして。
でも、何か約束するからには、
それは守られるものだ、という前提もあるのであり、
でなければ最初から約束なんかしないんだよな。
約束?そんなもの犬にでも食わせときやがれ。
とかいって切り抜けられる状況ばっかりならいいのになぁ。
ところで、犬にでも食わせとけってフレーズ
しばしば聞くんだけど、何で犬なんだろうね。
ネコじゃだめなのか?
つか、犬も食わないだろ。
コメント
>プライドが高い人というのは、
>おそらく自分の意見が一貫していないと許せなかったりするので、
>今の感覚より、前に自分が説いた内容を圧し通そうとする?
私は商談で、この手の類で苦労するときは、プライドが高いのではなくて、柔軟性が無くて頭が固い人というくくりにしてます^-^;
ごくまれ~に、本当にプライドが高い人いるんですが、本当に稀だなぁ~~~
IT業界での話をするなら、最初に決めた仕様を最後まで一貫して変えないお客さんだと、非常に助かるんですけどね。そんなお客さんはまずいません。
ユーザの立場になれば、気持ちはわかるんですけどね。状況が変わったり、実際に使ってみて勝手がイメージと違うというレベルならある程度許容できるけど、納品間際になって仕様の根本からひっくり返すようなことを言ってもらっちゃ困リマス(オマエ、仕様決めるとき真面目に考えてなかっただろ、と)。