神の国

また飛行機が突っ込むかもしれない、とかいってるよ。
アルカイダ、認めちゃったようなもんじゃん。まぁ、彼らに言わせれば“神の仕業”なんだろうけど。そういって今まで何人殺してきたのだ。
アラブ諸国、殊にパレスチナ(国ではないらしいが)が貧しく、その暮らしが芳しくないというのは、いろいろな映像を見れば分かる。それが過去の植民地支配やら冷戦やらのシワ寄せだというのも、まぁそうなのだろう、と思う。
ただ、それだけでもないのかなと思う点もある。
パレスチナにしろアフガンにしろ、あのあたりって気候的に乾燥していて農業には適さないだろうし、周辺の産油国と比べて資源も乏しい。加工貿易でやっていくには技術力も弱い。自力だけではいろいろ厳しくて、何かとよそからの支援が必要な国柄に見える。そう考えると、あのへんが貧乏なのって、一概に欧米諸国のせいばかりでもない気がする。もともと貧乏なんじゃないのかな。
当然、そういう状況をほったらかしにするのは人道的に罪だろうと思うけどね。ただ、我々の苦しみをお前らにも味あわせてやる、とかいってる彼らの主張って、それは違うぞ、と思うのである。過去に欧米に虐げられた件と、もともと恵まれない土地柄による不幸とを、ごっちゃ混ぜにしてるんじゃないか。
例えば日本。日本なんて小さい国で、資源もほとんどない。てことで、短絡的に日本国外に打って出た。調子に乗ってどんどん侵略してったら、アメリカやそこらにボロクソにのされて、身動き取れなくなった。それでもなぜ日本が立ち上がれたか、と考えると、寄らば大樹の陰、長いものには巻かれろ、の精神かなと。こりゃ、でっかい奴に付いた方が無難だな、と学ぶ。
日本人が技術的に器用だった、というのも身を助けたのだろうけど、やはり、この“信念のなさ”てのが私は大きいと思う。日本は神の国などではない。実は、みんな嫌々軍国主義に従っていただけだった。従わないと酷いから。
その足かせさえなくなれば、もう神の国なんて知ったこっちゃない。やりたいようにやる。それが、心底“神の国”であるイスラム、キリスト、ユダヤの国とは違うところである。
もともと、古来から日本は八百万の神の国である。つまり、何でも神様だと思う文化で、裏を返せば、これといった特定の信念にとらわれないということじゃないか。常に自分の都合の良い神様を信じていたりもする。
いわゆる一神教の宗教を信じる人たちからみたら、日本人は無宗教だとみられる所以がそういうところかもしれないのだけど。例えば、結婚式は神社だったり教会だったり、葬式はお寺だったり、クリスマスでケーキ食ったり、年明けは神社に参拝したり、いろいろ都合よく信じてる。
アメリカには絶対に勝てない、ならば、とりあえずついていけば良いんじゃないのって。

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