イヤなイヤなイヤな奴

政治といのは、
国や世界を上手く切り盛りしていくことであると同時に、
市民を上手く騙し抜いていくことでもあると思います。
というか、おそらく後者は前者につながります。
政治家は市民に幸福感を与える努力をする見返りに、
高い給料を貰っているはずで、
その金額ゆえに政治家を目指す人間も少なからずいる。
別にそれは悪いことじゃないんだけど、
貰ってる金額に見合う仕事はちゃんとやってください、
ってことですな。
とにかく、真の正義とか、完璧の幸福などというものは、
実際にはあり得ないわけで、
要は、市民の多くが「良い」と思うことをやっていくのが、
「良い」政治家ということになるのよね。
つまり、少数派には泣いてもらうしかない。
最近は、北朝鮮とかイランとか、
そのあたりの国がきな臭い情勢になってきていて、
世界各国は挙ってそういう国に苦言を呈しています。
常識で考えて、
みんなが「やるな」といっていることを平気でやってしまうのだから、
そりゃ総スカン食らうのは当然なんですが。
そういう国って、いつの時代にもありますよね。
国でなくとも、ちょっと前は「テロとの戦い」といって、
中東の過激派組織をどうにかせにゃという動きになってたし。
その前はイラクですか。
もっと遡れば、日本やドイツもそういう国でありました。
世界が開けて以降の近代の世界情勢ってずっとそんな感じ。
これは、一見実に好ましくないような状態に思えるけど。。。
この状態って、上手くいってないようで、
実は、全体としてはそれなりに上手く回ってるんじゃないか、と、
ふと思うことがあります。
例えば、湾岸戦争当時、
イラクという国が、全世界共通の敵として扱われていました。
各国と国連は多国籍軍を組織し、
正義の名の下にイラクの独裁者をねじ伏せようと一致団結。
そしてついに諸悪の根源(といわれた人)を打倒した、と。
つまり、
人は共通の(1つの)敵の前に結束するものだということ。
藤子F作品に「イヤなイヤなイヤな奴」という話があります。
長い星間航行をする中で、
ずっと同じ顔をあわせている宇宙船の乗組員同士は、
徐々に疑心暗鬼になってくる。
それが進展して総崩れになる前に、
ひとり「イヤな奴」が策を労してみんなの憎しみを買って出る。
乗組員たちはその「共通の敵」の前に結束し、
無事その長い航海を終えることができる。。。という話。
いってみれば、地球というのは閉鎖空間であり、
大きな宇宙船みたいなものだということがでます。
その乗組員同士がお互いに全員ケンカし始めると、
世界はオシマイです。
そんなときに、ワケのわからないキチガイみたいな国が出てくる。
あいつはヤバイぞ、という話になる。
そしてみんな結束して共通の目的の為に動き出す。
話の中では、その「イヤな奴」というのは、
「にくまれ屋」という星間航行時代のビジネスだったけど、
実は意図的にそんなことをしなくても、
自然発生的にそういう「にくまれ屋」は沸いて出てくるんじゃないか。
んーしかし、もし北朝鮮が意図された「にくまれ屋」だったら、
あれはなかなかの役者か。
そして、その「にくまれ屋」を仕込んでいる誰かがいるなら、
そいつこそ真の政治家かも。。。

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