帰りの電車にて

期が改まったということで会社の運営方針発表などというものがあり、それのついでに決起会なるものが開かれたのでした。まぁ、要は飲み会ですね。
で、その帰りのお話です。
若干酔って気持ちいい状態で、偶然同じ方向へ帰る女の子と2人きり。飲み会の余韻で、誰ソレはどうとか、今の仕事はどうとか、電車で揺られながらそんな雑談。
ただ、決まって飲み会の後というのは、小の方が近くなってくるのでありまして。電車で私の降りる駅までかなりある。しかし、トイレ行くからといって途中下車するのは何だか格好悪い。いや別にトイレ下車すりゃいいんですが、酔って冷静な判断力がないわけです。もう私の中で、最後の駅まで降りないというミッションが課されている。
序盤はまだ会話をしてる余裕もありました。しかし、物語も中盤に差し掛かろうかというところでは、もう私の膀胱はクライマックス。よっぽど途中の駅で降りようかと思ったけど、いやいやここで我慢して、最後にその女の子とさわやかに別れたいと思う。
物語りも終盤。いよいよラストステージというところがもっとも辛い。私の額には脂汗。もう膀胱破裂するんじゃないかってくらい大騒ぎ。でも、もうひと駅でミッションコンプリート。ただ、もうひと駅だと思うだけで、いよいよ私の膀胱も発射体制に入ってくるわけです。ヘタなことも考えられない。ここは軽くステップ踏みつつ耐えるしかない。
いよいよ目的の駅。トイレを目の前にした途端、もういても立ってもいられない状態に突入。幸いにして私の降りる駅の方が彼女より先なので、降りて電車が行ってしまえば、最悪その時点で放出してしまったとしても、彼女に対して恥をかくことはない。ただし、その駅においてはその限りではないが。
電車の速度が落ちる。まだか。はやく。はやく。電車が停まる。扉開け。はやく。はやく。電車の扉が開いた!その瞬間、さわやかな笑顔で(自分のイメージの中では)「じゃ、おつかれー」といって、おもむろに降車。電車の扉が閉まり、電車が発車。駅のホームから出ていった瞬間、ダーーーッシュ!
ダーッシュダシュダシュダッシュ!キックアーンドパス!キックもパスも無いけど、もう頭の中はキャプテン翼状態で駅トイレへ駆け込んでからの
ごぉぉーーーーーるッ!!
事なきを得ました。もうあの瞬間は、どんな麻薬にも勝る快感を味わっていたのではないだろうか。いや麻薬使ったこと無いのでわかりませんが。ここまでよく持ちこたえた私の膀胱。神様に感謝する気持ちというのは、あのことなんでしょう。
ちょっと、今も酔ってます。

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