基本的なところで最近の少年達には言葉が通じなくなっている。話せば分かる?それが分からないんだよな、最近の子は。モラルや人間性や社会問題云々する前に、実は、言葉による意思疎通という基本的なコミュニケーションができてないってことはないか。
「やめてくれ」
「何を?」
「私を殴ることをだ」
「じゃ蹴るよ」
「蹴るのもやめてくれ」
「じゃ刺せばいい」
「私は死んでしまうぞ」
「だから何?」
実際そういう子をつくっているのは、親なり学校なり周囲なりの大人なのだろうけど、大人も子供のままなんだから手がつけられない。社会は、ああ問題だ問題だといっているばかりで、実際に何をしようともしないし。
命の尊さとか生きる意味とか、そんなムズカシイ話は高名な哲学者でも語り尽くせまい。その前に、とりあえず“話せる子”にしようよ。ここが日本なら日本語が通じる子。
言葉、というより、言葉によって伝えられるべき意思なのか。ミノックス星か、この星は。言葉が通じない相手ほど恐いものはないのである。