そんなに急いでどこへ行く

出張先現地、朝8時半到着。眠いぞ!
大体、何でこんなに朝早くから駅に人がごった返しているのだ。
実に納得いかん。もう少し合理的な仕事のやり方があるだろう。
世間もわりとIT化したし、在宅勤務も増えていいんじゃないか。
そうでないにしろ、皆がそろって朝7~9時頃に出勤、
夕方5時以降に終業、というのは、もう時代遅れになって良い。
で、待ち合わせは8時40分だったが、10分ほど早く着いて、
駅前でボーッとしている。
駅へやって来る人は絶えることはない。
駅前に到着するバスはほぼ満員状態。駅から出る人も絶え間なし。
サラリーマン、学生、OL、どれでもなさそうな人、とにかく大勢。
どこからこんなに人が沸いて出てくるのかと思う。
そして、どの人もなぜか早足か駆け足か、どうにも忙(せわ)しい。
どの顔を見ても、楽しそうな顔をしている人は一人もいない。
そりゃ仕事だし、もっと寝ていたかっただろうし。
何でみんな、本当はやりたくもないことをやってるんだろうね。
そして自分はどうだ。
朝早く起きて、待ち合わせ時間10分前から駅前に立つ不本意な自分。
なんだ、同じじゃないか。
いつの間にか会社の虫になりつつある、
そしていつか、この社会の歯車の一枚として組み込まれるのか。
では、自分というアイデンティティは一体何なのか。
自分は自分らしく生きている?
そのようなものは思い込みで、幻想である。
実は、確実に社会に踊らされ、社会の一部として作動するように
“操られて”いるのだろう。
そうでないものは、社会からはじかれる…
社会に順応同化、和親一致することは悪いことではない。
というか、そう仕向けられているから、そうならざるを得ない。
要はその中でどう自分が在るかという意味を見出すことだろう。
そういう中にも選択肢の幅はある。
その中で今よりもっと良質なものを選び取っていくこと。
常にそれを追求することが重要なのだろうなと。
帰り道、久々に宙に舞う虫(ブト)の大群を見た。
ある空間を占めて群れるそれ。私にはどの虫も同じに見えるが、
もし、宇宙に人間を観察する眼があるとしたら、
私たち人間は、あの虫の群れと同じように見えているのだろうな…

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