法事とか

帰省中であります。
今夏は祖母の初盆なのだけど、
坊主がうちにくるわけじゃなくて、該当者が寺に出向いて、
そこで合同法要するという形になってました。
あと、寺の定時の鐘突きも最近は自動化されていて、
時間が来ると、タイマで自動的に機械が鐘を突くんですね。
鐘突き堂の傍で携帯電話で話をしてたオジサンがいて、
誰もいないのに急に鐘が鳴るもんだから、飛び上がって驚いてた。
お寺も、最近は合理化されてるんですな。
私自身は無宗教、無信仰なので、
そういう宗教的な儀式なんてのはそもそも形式だけのもので
その形式を省略するようになってしまったら終わりだろう?
と思ってたのだけど、信仰する者にしてみれば違うんですね。
うちは曹洞宗とのことで、まぁ仏教なんですが、
人が亡くなったときにやるべきこと、その段取りというのが
あらかじめ決まってるんですよね。
家族が亡くなったら、通夜で葬儀、四十九日後に法事やって、
1年後は一周忌、初盆、2年後は三回忌という法要をやるんだ
ということになってる。
そんなの実際的には何の意味もないし、ただ面倒くさいもの、
私自身はそんな思いしか持ってなかったんですが、
実際身近な人(祖母)が亡くなって、そういう仏教の段取りを
形式的にでも忙しくやってる両親や親戚の様子を見ていて、
ああ、そういうことなのかと、妙な納得をしたんですよね。
というか、私も当事者なんですが、自分を客観視はできないので。
どういうことかというと、
誰か身近な人、例えば親や兄弟、或いは子息などが死んだとき、
そこで何もやるべきことがないと、人はただ悲しみに暮れるしかない。
心が弱い人だと、そのまま何日もその悲しみに捕らわれて、
身近な人を失ったという心の空洞のような部分を埋められないまま
下手をすると何も手につかないような状況になるかもしれない。
そこで、その死者の霊と対話することができるという儀式があって、
こうすることで、あの世へ行く前にいろいろ準備を整えられて、
これで恙無く成仏させてあげられるのだ、というようなものがあると、
家族としてそのくらいはしてあげないとね、ということになる。
亡くなって四十九日の後は100日目で何かやるとか、
お寺とのそういう段取りのやりとりが1年くらい続くんですよね。
婆さんの為とはいえ、ぶっちゃけすこぶる面倒くさい。
でも、それをやることで、それをやっているうちに、
段々気持ちの整理というのがついてくる。
まず身近な人が亡くなったという事実を受け入れて、
その人はあの世へ行かなければならないので、その準備をして、
実際に旅立つ見送りをして、お盆などにはまた帰ってくるのだ、
みたいなことが形の上だけでもあれば、不思議と落ち着く。
結局、法要などの宗教的な儀式って、死者の霊の為といいつつ、
実際は生きてる人の気持ちの整理をつける為のもので、
そうして考えてみると、死者や先祖が云々という議論の多くは、
実のところ、生きてる自分たちが納得する為のものなのよね。
法事も、墓参りも、いろんな慰霊碑みたいなものを祭るのも
みんな同じ理由でしょう。
これは仏教に限らず、他の宗教でもきっとそうだろうし、
普段は無宗教な人(私とか)であっても、いざ当事者になったら
途端に宗教の儀式がリアルに生活に割り込んでくるというのは、
客観的に見ると異様だけど、ごく一般的なことになってる。
儀式は面倒だけど、あんまり軽過ぎるのも気持ちが入らないし、
ある程度義務的に、形式的に、面倒くさいものをこなす
という過程があることで、気持ちに一区切りつくってことですね。
とはいえ、お寺のボッタクリ感は否めないんですが。
法事や鐘突きまで合理化してるんだから、
そのへん包む金額にもうちょっと反映されても良いと思うんだけど、
そこは昔からずっと同じ定価なんすよね。
実は、不景気でも毎年確実にある平均的人数は死ぬわけで、
お寺って、その意味で安定収入な業種なのかも。

コメント

  1. はる より:

    法事が残った人たちの気持ちの整理のため、とはその通りですな
    自分も昨年父親を亡くしましたが、母親が「最低限のことをやっておけば良い」みたいな人なので特にその後の法事にも参加せず任せ切りでした。
    そんなで気持ちの整理の必要性を感じること無く過ごしてます。
    月影さんのように必要性を感じて来るのは、周りの人たちの雰囲気に感化されることも要因かと
    お寺さんも、葬式だけが唯一の収入源の商売、と単純化して考えれば「戒名一文字でそんなにするか!」とも思えず、人件費などの固定管理費をここから捻出するのかな、と思ってしまう(それでもボリ過ぎ)
    リーマンショック後は生命保険が投機の対象に考えられてる、とのこと。景気に左右されず確実に需要があるから
    そういう発想をするのもまた人なり

  2. 月影 より:

    確かに、心の整理の必要性というのは人それぞれでしょうね。
    うちの場合は、お寺に行ったり来てもらったりということを結構まめにやってたようで、その度にン万円包んでたという話。これも気持ちの問題ということで、値切るわけにもいかず、仕方ないねという感じみたいです。
    生保投資の話も目から鱗ですよね。気持ちさえ許せば[E:coldsweats01]今後高齢化が進む先進国では割と確かな投資先になる気がします。お寺やそっち方面のビジネスはこれから伸びるのかなぁ。

  3. RORO より:

    実際伸びてますなぁ。
    イオンも葬儀ビジネス始めましたしね。
    お坊さんの料金は、檀家になってると高いですなぁ。
    それにしても、我々の世代が死にまくる頃(物騒な言い方)には、お墓いらないっていう人が大量にでてきそう・・・。

  4. 月影 より:

    いろんな意味で“科学信仰”が一般化してきて、
    極楽浄土とか天国なんてものはないんだとなってきた今、
    自分が死んだ後のこととかどうでも良いんでしょうね。
    実際、墓が必要なのは、実は本人じゃなく遺族なのです。

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