いつかは通る道

大雨です。台風ですかな。
先週だったか、ばあさんが倒れて救急車で運ばれたときいて
ちょっとそうなるかなぁ、という気も薄々はしてたんだけど、
今日、亡くなったという知らせが入ったのでした。
倒れた原因は心臓だったらしいけど、
検査でそれ以外にもいろいろ見つかってたらしい。
そういえば、全然病院とか行かない人だったしなぁ。
ばあさんは、いつも元気そうで
80超えても田んぼや畑へ出かけて野良仕事をしてたし、
普段も部屋にこもることはあまりなく、
しょっちゅう自転車でどこかへ出かけていたという印象で
全く病気知らずという印象だったんですがね。
まぁ、運命には逆らえず、というところか。
母親がいうには、今日まで見た目は大分回復していて、
今週末には退院できますね、という話をしていた矢先のことで、
今日も様子を見に行って元気そうな顔をみて帰ってきたところで
容態が急変したという連絡をうけたとのこと。
まだ信じられないといった感じを電話口から感じたんだけど
その現場に立ち会ってない私にしてみれば
歳も歳だし、そういうのもありえないことじゃないなぁ、と
なんだかどうも冷めた感覚しか沸いてこない。
いや、仲が悪いわけじゃないですよ。
むしろ、私は実家にいる間は、ばあさんには
だいぶ可愛がってもらってたし、母親よりおばあさん子だった
といっても過言ではないほどなんですが。
まだ実感が沸いてないだけなのか、
これからいろいろ思い出されてジワジワとくるのか。
もしかするとどこかで、ふとしたタイミングで、堰を切ったように
感情があふれ出してくるのかもしれない。
とにかく困ったことに、現実は今仕事が大詰めで、
今週末がその作ってるもののリリースだったりするので、
簡単に仕事を離れられない状況だったりする。
しかし、ここで帰っておかないと相当の人でなしなので、
どうにか明日、明後日中にケリをつけるしかない。
通夜が明後日なので、それには多分間に合わないけど、
式はその翌日なので、それには間に合うようにしたいところ。
実家が遠いと、これが困りますね。
かつ、さらにマズイことに、今週はちょうどお盆で
帰省方面への交通手段はほぼ満席状態という間の悪さ。
死ぬならもうちょっと空いてる時期にしてくれ。
(なんていったらバチあたるか。)
しかし、これ何でかな。今は全然悲しくない。
もちろん、それ相応にショックではあるんだけど。
リチャード・ファインマンのエッセイに、
彼の最初の妻のアーリーンが亡くなったそのとき、
ファインマンは全く悲しくなかった、とあった。
ただ、生きている状態から、その生命活動が停止し、
死という状態に移行したのだ、という客観的な
それをモノとして見る様な感覚だったらしい。
それから何年か経った後、
ふと街のショーウィンドウにドレスが飾ってあるのをみて
「これ、アーリーンに似合いそうだな」
と思ったその瞬間、それまで堰き止められていた感情が
一気にあふれ出したとか。
それを読んだときの私は、
そのファインマンの感覚がよくわからなかったんだけど、
今なら、境遇は私のとちょっと違うかもしれないけど、
気持ちは何となくわかるような気がする、かな。
さて、とりあえず明日は修羅場です。。

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