だから人間に政治をやらせちゃいかんと。
さて、LHCが動きますね。
これで、モノに質量がある原因とされている
ヒッグス粒子の発見が期待されてる。
あと、宇宙の初期状態を再現できるんでない?
なんてこともいわれてる。
実は上の2つは同じことなんですけどね。
量子力学の標準理論では
力というのは、力を媒介する素粒子(ゲージ粒子という)
の交換によって発生しているのだ、と主張されている。
それらの粒子は質量ゼロでなければならない、のだけど、
ゲージ粒子であるWボソンやZボソンといった素粒子は
普通には光速で移動できないっぽいと。
光速移動が不可能というのは、
つまり、質量がある、ということ。
これはいかんと、その辻褄あわせで予想されているのが
ヒッグス粒子、ということになるんですよね。
空間にはヒッグス粒子というのがビッチリ詰まっていて、
Wボソンたちはそのヒッグス粒子に邪魔されてるから
光速で移動することができないのだと。
これ即ち、ヒッグス粒子というのは、
物質が質量を持つ原因となっている、ともいえる。
ヒッグス粒子と相互作用する素粒子は
須らく質量を持つ、ということですわね。
ただ、光子だけはこのヒッグス粒子の影響を受けない。
だから常に最高速度で移動しているという理屈。
で、肝心のヒッグス粒子というのがまだ見つかってなくて、
どうすれば見つけられるかというと、
それが、今回のLHCみたいな巨大な加速器で
素粒子同士を力いっぱい衝突させれば出てくるんじゃね?
っていう、一見すごく乱暴な考え方になるんですな。
(一応これは理論的な予想があった上の話。)
実際は直接ヒッグス粒子を見るということはできなくて、
ヒッグス粒子は発生してすぐに安定な素粒子に崩壊していくので、
その崩壊プロセスを観測するということになるらしいけどね。
宇宙の初期状態、というのは、
要はそれだけの崩壊を起こさせるほど高エネルギーの状態
ということになるんでしょう。
今は低エネルギーに落ち着いてる宇宙も
初期では非常に高エネルギー状態にあって、
ヒッグス粒子も今ほどビチビチではなくバラけていて、
W/Zボソンはもちろん、レプトンやクォークなどの素粒子も
光速で移動できるような状態だとされている。
ヒッグス粒子の影響がないということは、
標準理論によれば、質量がない、ということですからね。
というところまでわかれば、
標準理論の予言は(とりあえず)あってるみたいね
ということがいえるんでしょう。
あわよくば、宇宙がどうやってできたのか、
なんてところまでわかるのか。
結局、なーんもないところから、
量子の不確定性によりポコッと宇宙が飛び出してきた、
なんていう話で説明されてるんだけど、
それってどうも直感的に納得しづらい。
非常に抽象的、理論でしかなさげな、
いってしまえば形而上学的な話にしか聞こえない。
それがミニチュア的にでも実演されてみれば、
一般ピーポー的に納得いくものにはなることは確かよね。
そもそも論をいうなら、
なんで今みたいな物質宇宙ができあがったんだろうか?
物質ってのは何なのか?それらに作用する力って何なのか?
考え出すと実は世の中わからんことだらけなんすよね。
ファンタジーの世界では
よく“魔法”という得体の知れない力が登場してくるけど、
物理学の話って、突き詰めれば魔法を実現させる理屈ですよ。
あー、何か面白いゲーム出ないかなぁ。(あれ)
コメント
やはりこの記事、きましたね(*'-')
今朝ニュースを見て、ブログに書かれてるだろうなと
のぞきにきてみました(´ー`)
一般ピーポ君(アレ?)にしてみれば、
目に見える何らかの形 になれば、納得するのでしょうね
素粒子物理学のほどんどが机上のものになりつつあるので、そろそろ実証が欲しいというのも業界の本音だろうと思うんですよね。ただ、LHCの利用料は高そうだなぁ。。
なんか、学者の中には、ヒッグス粒子は見つからないで欲しいという見方もあるようです。ズバリヒッグス粒子ではなく、それに近い別のものが見つかって、新しい知見の糸口にできる、というシナリオがベストなんだそうで。