そして戻ってきました(家に)。ああー疲れたー。
(ノンビリしようと帰省したのに)
この時期帰ると、田舎は祭りだったようで。
どこからともなく(って近所の公民館前なんだけど)
獅子舞の練習をする太鼓の音が聞こえてくるのです。
懐かしい。
そういえば、この時期実家にいるなんて、
もう何年ぶりになるか。
祭りになると、近所を獅子舞が練り歩くんですが
その獅子舞は、町内(地元では部落と呼んでます)の
青年団(高校に上がった男子は必ず入団させられる)というのが
中の人としてやってるわけです。
私も高校に上がったときに、例外なくその団に入ったんですな。
(ていうか、強制入団?)
その獅子舞は、実際に獅子に入って舞う獅子役2人と、
その獅子を操ってる?と思しき猩猩(しょうじょう)役1人と、
太鼓1人、横笛1人、鐘1人の合計6人で構成されてます。
んで、新人はまず太鼓から習得することになってるんですが、
普通は先輩団員の若い衆が手取り足とりで
バチの握り方とか叩く角度なんかを教えるわけです。
が。
私が入団したその日は、
部落の区長という肩書きを持つオジサンもその練習にきていて、
なぜかその先輩役を買って出られたわけです。
まぁ練習みてて、若い頃の自分を思い出したかなんかで
いてもたってもいられなくなったんでしょうな。
そういうしゃしゃり屋はどこにでもいると。
(だもんで、区長。)
一応大先輩ということで、
その区長さんの指導を仰ぐことになったんですが。
バチの握りや角度なんかは
あらかじめ若い先輩に教えられていたんだけど、
叩くタイミングと強弱のつけ方が違う!ということで、
その区長さんに物言いつけられたわけです。
「いいか。ワシが叩いたときに、太鼓を叩け」
で、区長さん、どこを叩くのかと思いきや、
私のシリを叩き始めたのですな。バチで。
いや、マテ。 イ、イタイ…。
多分、区長さんの頭の中では
叩くタイミングだけを軽く私にトントンという感じで
教えているつもりなんでしょうが、
もうシッカリと、ビシッビシッと叩いておられます。
私のシリを。
かつ、そのベロシティについても
そのシリ叩きの強弱にちゃんと反映されてます。
弱いときは、ペンペン。
強いときは、バチーンッ。
ボク、Mじゃないですよぉ!
まぁすごく分かりやすい教え方ではありました。
おかげで太鼓の叩き方はバッチリ。
体で覚えるとは、まさにこれだね。
帰って風呂に入るときにシリを見てみたら、
案の定、赤く腫れてました。
あの区長、まだ元気なんだろうか。
元気なら、シリ叩いてやりたい。
(また練習場にいたりして。)
獅子舞は、町内の家を全部回って、
(全部といっても20件もない)
そこでワンパターンな舞を披露するわけですが、
舞が終わると、
その獅子御一行にご馳走をもてなすことになってたのですね。
ただ、舞う全部の家でご馳走が出るので、
当然全部その6人(と付き添いたち)が食べられるはずがなく、
大抵は2、3品つまんで酒1、2杯あおる程度で
次の家へ回っていく、という感じ。
なので、私たち子供は、その獅子が帰った後に、
そのご馳走にありつけるので、
それが祭りの楽しみのひとつでもありました。
あと、あの獅子に頭を噛んでもらうと頭が良くなる、
なんていわれて、毎回頭噛んでもらってたんだけど、
獅子の中の人って
数件回って良い具合に酒が入ってたりしてたので、
噛まれると決まって酒臭かったなぁ。
遠くから響いてくる太鼓の音を聴きながら
そんな昔の記憶がほわーんと脳裏に。。
あのときのシリの腫れも、今や懐かしい思い出です。
ああ、ノスタルジー。
盆正月しか帰省してないと
こういうイベントに遭遇することはまずないもんね。
たまにはこうして
帰省する時期をずらしてみるのもいいかも。