政治的問題

何この暑さ。バカじゃないの。
世の中はお盆でゆったりモードの中、
私はまだ齷齪仕事であります。
(“あくせく”ってこんな字だったんだ。)
この時期は終戦記念日が近いこともあって
各局はその類のドキュメントを組み出しますね。
Nスペでは東京裁判の特集をしていたんだけど、
満場一致でA級戦犯が有罪になったわけじゃない
といういきさつがまとめられていました。
当時の内閣総理大臣である東条氏は
開戦を決めた張本人ではあれど、
実際にその戦争へのベクトルを作っていたのは
当時の軍部が中心だったのではないかと。
そんな話はいろんなところでよく出ますけどね。
たとえ軍部主導で国が動いていたとしても、
その責任自体は政府が負わなければならない。
また、そうでなければ国際社会が納得しない。
軍国主義に反対していた文官であったとしても、
そのとき政府の高位職についていれば
責任を逃れることはできない。
本当にその人が戦争に反対していたかどうかはともかく、
仮にそういう状況下で槍玉にあげられた場合、
どんな人物でも弁解の余地なしなんでしょうね。
つまり、世間が、世論が、より多くの人が
納得できる形で事態が収拾されなければならない。
その政治的な駆け引きがよく現れているのが、
なぜか天皇が戦犯として訴追されなかったこと。
当時、軍部は天皇の直轄であり、
政府による軍部統制力が非常に弱いという状況で、
軍主導でアジア圏に対する侵略行為がエスカレート。
その中で太平洋戦争が開戦しても、
やはり政府より軍の力が強い構図は変わらず、
軍の作戦を政府が追認するという流れは続いたと。
どう考えても天皇の戦争責任は問われるべきなのに、
なぜ訴追されなかったのか。
それは、当時の政府の最高責任者さえ抑えておけば、
国際社会の納得はある程度得られるという打算があり、
その上で天皇は、日本の戦後処理の為に
日本国民の心のつなぎとして残されたんじゃないか。
結局、徹底的に力だけで抑え込むというのは
戦勝国にとっても経済的にあまり得策ではなく、
その為に何らかの政治的暗躍があるというのは、
いつの時代も同じだろうなぁと思うのですな。
その意味で、当時の米国なり連合国の幹部は、
その良い悪いは別として、なかなかに賢い。
一説では、真珠湾の日本の先制攻撃は
米国側の謀略だったのではないかという話もあるけど、
もしそれが本当なら、それこそ高度に政治的戦略。
(米軍による日本への攻撃が正当化できる。)
人間社会ってのは、
ずっとそういう駆け引きでバランシングしてるんですかね。
何につけても行き過ぎちゃいけないし、
行き過ぎようとしているやつがいたら、
そいつを抑えようとする力も生まれる。
実はこういうのは人間社会だけでなく、
自然の摂理の一部ということになるんでしょうね。
基本的に世知辛いのが現実。
ちくしょう、明日も仕事だよ。。。
(いつ休めるオレ?)

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