自虐的?

ニュースでサルが花粉症に悩まされている様を放送していて、
その涙目のサルの表情が何とも居た堪れない感じで、
しかし人間のような表情で苦しむそのサルに愛着を覚えつつ、
自分も涙目な日々を送っている月影です。
こんばんは。
ニュースなどで「自虐的表現」というのが取り沙汰されてます。
あれですね。教科書検定の話。
過去に日本が中国や朝鮮に対してやったとされる非人道的行為。
それが教科書に書かれているのが「自虐的」なのだという批判。
まあ、言葉の意味からしたらその通りですし。
大事なのは、自虐的とかそういう話じゃなくて
歴史の教科書なら、歴史的事実をそのまま書けばよろしい
…というか、そうでなければならないんじゃないですか。
酷いことをやったのが事実なら書くべきだし、
そうではないか、事実かどうか疑わしいという段階なら
教科書に書くべきではない。それだけではないの。


自虐的で思い出したんですが、
人間は地球のダニだ害虫だといって人間を排除しようとする、
そういうエイリアンなりロボットなりが出てきて、
人間全部がそうじゃないんだぁ!
といってそれに人間の勇者が立ち向かう…
そういうシナリオの話って結構ありますよね。
SF小説でも漫画でも映画でもいいんだけど。
最近の映画の例でいえば、「アイ・ロボット」とか。
あれも、人間は直に滅ぶから、
ロボットが正しい道を導いてやるんだみたいな内容でしたよね。
(ってネタバレしちゃったけど…ま、いっか)
ガンダムに出てくるシャアなんかも、
人間は地球上にいてはいけないんだ、といっておられますよ。
確かに、人間は確実に地球の環境を破壊しつつあります。
で、そんな人間の素行に突っ込みを入れる意味で、
人間って、このまんまじゃダメよね、といってみるわけです。
まぁ、自虐的ですよ。
で、みんなそれを見て、
ああ、人間はこのままじゃダメだなぁ、と思う。そのときだけ。
でも、次の日になると忘れてる。
多くの場合、自虐的表現というのは、
自分(達)はこんなにダメなんだぞ!といってしまうことで、
実際はそんなに悪くはないだろうと安心してしまおうとする、
一種の心理的なレトリックだと思うんですよね。
あーオレダメダメだな!
って言っていながら、実際本心はそこまで思っていない。
ダメだといいつつ、どっかに救いようはあると思っている。
或いは、「いや、そんなでもないよ」と、
周囲がフォローしてくれることを期待する。
まず落として、その後救われることで安心を得る。
本当に本心から自分はダメだなんて思ったら、
多分生きていけませんから。
自虐的表現の裏には、
何となく偽善的心理が働いている気がしてならないよのね。。。

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