欲望

石原慎太郎氏が「日本がロシアにサッカーで勝ったら、北方領土問題でより強く発言できるようになる」のようなことを云っていた。アホめ。そんなので北方領土が帰ってきたら、今までオリンピックとか世界陸上とかそのへんで返してもらえてたでしょ。石原氏はときどきすっ飛んだことをしゃべる。ほとんど根拠のないことをかなり強気に。まあ作家である彼らしいといえばらしいのか。知らんけど。
料金不足の切符が自動改札を通らないで、駅員にゴツイ形相で文句を言うオバハン。ネットの掲示板で質問に誰にも答えてもらえず、逆ギレして暴言を撒き散らすオヤジ。人にコードを修正して貰っておいて、後で不具合が出ると、修正した人のせいにするヤロウ。その怒りを引き起こす原因がそもそも自分にあるのに、その怒りを他人にぶつけていく人のなんと多いことか。
さて、人は何が不満なんだろう。
翻って、人は何が欲しいのだろうか。やりたいことは、わりと何でもやれる時代。欲しい物も、お金さえあれば手に入る時代。何でも買えるとまでいかずとも、ある程度の家電は揃えられるし、衣食住くらいは大体満足してるし、それ以上は遊び、余分、無駄といえるものだろう。貧困で困っている人が、生きるのに必要なものを求めるのは当然だし理解できる。でも、特に困ってなくてもやはり物欲はあって、より欲しい、より持ちたいと思う。この欲望は何だろうか。どこから出てくるのか。永遠に求め続けて満たされることがないのが人間ということなら、何かが欲しい、のではなく、欲しがり続けるのが本性だから仕方ない、ということになってしまう。だから、常に何か不満なのかもしれない。
そういう私も欲しいものはいっぱいあるが、そこまで強くそれらを求めているわけでもなかったりする。できれば手に入れられればいいいな、程度。欲よりも、今ある負の部分を解消したい、という方が優先度が高い。持っている不要なものを手放したい。ただ、人が生きる、ということは、おそらく、そういうものを背負っていくという面もあるわけで。それを、別の正の要素で紛らわそうとする…
とりあえず、高いヒゲソリ買おうかな。肌にやさしいやつ。

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