アポイントメント商法

「お電話です。」
「え、誰から?」
「佐々木さん、とかいってましたけど…」
「どちらの?」
「いや、分からないんですが、何でも早急にとのことで…」
勤務中に誰だ?と思いながらも、
早急というのだから、とりあえず出てみる。
「あ、XXさんですか?」
「はい。」
「ジャパンコミュニケーションですけど、以前お約束されてから
 何もご連絡がないのですが、どうされたんですか?」
「え、約束?」
そんなもの、した覚えはない。
そもそもジャパンコミュニケーションって何だ?
「あ、あの、何のことですか?」
「私、ジャパンコミュニケーションのものですが、
 お約束を守って頂かないと、こちらも終われないんですよ。」
そういえば以前、会社にいつもの勧誘電話がかかってきて、
はいはいと適当に答えて電話を切ったことがあった。
そうだ、あれだ。
まいったな、ナンバーディスプレイ、
家につけてもあまり意味ないのか。
いや、最低家にかかってくる分は防げるか。
調べてみたら、こういうのを「アポイントメント商法」というらしい。
20歳台くらいで、定職について、お金が自由に使えるように
なりはじめたくらいの人をターゲットにして、
手当たり次第に電話やらDMやらをしているらしい。
今回の「ジャパンコミュニケーション」だが、
何でも、ローンを使ったことがあって、トラブルが無かった人が、
いろいろな買い物やアミューズメントを有利に楽しめるカード
とやら配っている、とか何とか。
そのカードを本人に「手渡し」しなければ、
自分たちの役目は終わらないのだという。
知らんわ。
これ、明らかにその類(たぐい)だろう。何が早急だよ。
いい加減にして欲しい。
そう、最近の勧誘電話は
「その類のものでないことを誤解されないように」などと
わざわざいってくるところもあると。
そんなの「その類です」といっているようなものだな。
大体、職場の業務電話番号(代表ではない番号)に、
社員でも協力会社でもない奴がダイヤルインしてくること自体
「私は怪しい者です」と名乗っているのと同じである。
覚えのない人から会社にかかってきたら、今後は居留守だな。

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