忘れられた自然(1)

今日は良い天気だが、風が強い。
昼下がり、車の窓から道路の中央分離帯の花壇(ぽい所)を見ると、
オオバコが生えていた。
何か懐かしい。
オオバコというのは、茎の太いマイクのような格好をした雑草で、
私が子供の頃は、それを”綱取り草”と呼んでいた。
なぜ”綱取り”なのかといえば、その茎を折り曲げてU字型にして、
それを交叉させて互いに引っ張り合って、切れた方が負け、
という遊びをしていたから。この遊びが”綱取り”。
より強そうなその草を探しては、相手に挑戦していた。
オオバコにしてみれば、結構残酷な遊びであったな、と今は思う。
まぁ、いずれ刈られる運命の草だったのだが…
小学校の登校時、
よく道端や田植え前の田んぼに生えている雑草を観察していた。
クローバーなんかは特によく注意して見ていた。
日本名はシロツメクサ。あの三つ葉の雑草のことである。
で、たまにその葉が三枚でなく四枚のことがあり、
それを見つけた人には幸運が訪れる、などといわれているアレ。
あれは成長すると、白いぼんぼりのような花をつけるのだけど、
そうなると、とたんに私の興味はなくなる。
葉だけのときの方が興味を惹く草っていうね。
(つづく)

タイトルとURLをコピーしました