ニュースは事実に非ず

実家にいってきました。帰省してきました?
もともとずらすつもりだったので何も準備してなかった上に、
大雨による洪水の影響で鉄道が使えなくなっていて、
かつ地震で東名が壊れて車の選択肢もなくなったので、
何とか飛行機(一番高い![E:crying])をギリで取ったという
何ともバタついた帰省でありましたが。
帰って初日、2日目はさすがに忙しかったけど
そっから初七日までえらく暇だったので、
ばあさんには悪いと思いつつも、
ニコ動とか見つつ暇つぶししてました。
で、思うところがあった動画が2件。
まずこれ。
【ニコニコ動画】【ノーMAD】麻生 vs 鳩山【党首討論】
まぁ、ニコユーザ(いわゆるニコ厨)は麻生さん好きが大勢なので
こういう場合大体麻生さん寄りのコメが集中するわけですが、
コメント非表示で見ても、鳩さん大丈夫?って思いませんか。
続いてこれ。
【ニコニコ動画】日本航空123便墜落事故フライトシミュレート(機外視点)
こちらは、JAL123墜落事故。
フライトレコーダの内容からFSを使って再現した動画ですが
その機長や乗務員の必死な対応を聞いてるだけでも
息が詰まる思いがします。
上記2つを見て思ったこと。
 (日本の)報道って、結構ヒドイ。
まずJAL機墜落の方。
当時私はまだ子供だったので
この事故についてあまり深く考えることもなかったんですが、
そのときのニュースや特集番組なんかで流された
フライトレコーダの会話の一部で
 「もう、ダメかもわからんね」
という機長の一言は、今でも記憶に残ってます。
今となっては、それがフライトレコーダの生音声だったか
それを誰かが伝え聞いたといって話しているものだったか
どちらだったかよく覚えてないんですが。
とにかく、このひとことが結構問題になってましたよね。
あのとき機長は真面目にやっていたのか。
諦めず何か策を講じることもできたのではないか。
本当に最善を尽くしてあの結果だったのか。
でも、このやりとりのいきさつ全体をみれば、
機長も副機長も必死だったというのは一目瞭然ですよね。
そもそも、垂直尾翼がなくなった状態で
よくあそこまで機体を戻せたなと感心さえするところ。
(FSの絵では尾翼はあるけど、実際は吹っ飛んでた)
ずっと後の検証番組やら特集番組なんかで
この一部始終が明らかになって、機長はよくやったんだ
ということになったのかもしれない(?)けど、
問題になりそうな一部だけ切り取って揚げ足を取る
というか、遺族や世間(の非難)を煽るやり方というのは、
もうその当時からあったんだなぁ、とつくづく。
で、党首討論の方。
こちらも、動画の投稿者コメントにもあるんだけど
これの一部始終を放送した局がひとつもないんですね。
で、ニュースなんかでは、
例えば、麻生さんが「消費税を引き上げる」とかいっている
シーンを流して、それに反論する鳩さんの絵を流して、
「麻生総理はここでも改めて消費税アップを強調した」
というような見せ方をするわけですね。
でも、この討論の一部始終をみれば、
そこから感じ取れるものはそれだけじゃない。
これは、あくまでこれを見た私の個人的な感想ですが、
麻生さんは概ね政策の話をしてるけど、
鳩さんは麻生さんを非難することしかしてないような気がする。
いざ、民主党の政策の方はできるのか?その方法は?
と聞かれると、「できます」「十分可能です」というだけで、
その方法がよくみえない。
消費税も上げないのか上げるのか、よくわからんし。
どうも足元がふらついてるようにみえる鳩さんだけど、
そんな彼の民主党は、例の断片報道のおかげで
迷走する麻生政権を、民意(?)に従って打倒する民主
という構図がつくられて、支持率が着実に上がってる。
実際、報道機関が民主贔屓なのかは定かじゃないけど、
都合の良いカットだけ切り貼りして
独りよがりなまとめ方をしてるこの報道の仕方って
どう考えても健全じゃないよなぁ、と思うのですよ。
事実がどうであれ、話題性が命なんですかね。
大衆を煽って騒ぎを大きくした方が視聴率も上がる。
報道ありきの事件ということになってるということか。
つまり、報道に取り上げられない事件は
世間的には存在しない、無いのも同じこと。
報道された事件は、その真実がどうであれ
報道された内容こそが“事実”になる。
日本には、テレビ局なら民法キー局5社+NHKがあり、
新聞も地方紙含めれば星の数ほどあるのに、
それらの同じ事件に対する報道内容はほとんど同じ。
どう報道してもそういう事実にしかならないような
例えば交通事故とか自然災害とかならまだわかるけど、
政治的な内容までみんな揃い踏みってのはどうなの。
(赤旗みたいな機関紙(?)は別としてね)
例えば、米国の放送局は、
あからさまに共和党支持だったり民主党支持だったり
その報道内容もそれ贔屓だったりするらしい。
(FOXが共和党系というのは、どっかで聞いたような?)
そうやってあからさまに立場が割れてる方が
むしろ自然な気がするんですけどね。
政治に限らず、何か世相や時事について
報道が大衆の意見を同じ方向へ持っていこうとしてる
というような気がする。
で、ネットというのは、そういうバイアスがかかりにくく、
事実を誰でもそのまま出せるメディアなので、
その存在を昨今の報道(マスコミ)は嫌ってるのかなと。
改めて、ニュースは鵜呑みせず
ちゃんと考えて見ないといかんなと思ったのでした。

コメント

  1. RORO より:

    日航機墜落事故の「もうだめかもわからんね」
    あれを繰り返し放送したのは、そこ以外 フライトレコーダーが
    公開されてなかったからという理由もある様子。
    あの時国土交通省は、事故の理由をパイロットのせいにしたくて
    必死の工作をしたとか。(理由はボーイング製ジェット機の購入に
    絡んで。)
    これ系の話は結構小説にもなってるので、読んでみるのも一興かと。
    (クライマーズハイもそうだけど、沈まぬ太陽は読み応えある。)
    ところで、ネットにもバイアスがかかってる気がしませんかね。
    例えば検索順位とか。

  2. 月影 より:

    なるほど。運輸省の調査不足は指摘されてたけど、実際は調査結果の隠蔽ってことなんでしょうね。
    ともかく誰が情報操作するにしろ、その中の都合の良い部分だけ流されるというのはいただけない話なわけで、受ける側も、その断片だけみて下手に憶測するのはよろしくないと。
    ネットに関しては全く検閲がないとはいえないけど、少なくとも今の時点では、新聞やテレビといったメディアの報道よりはネットの方が、より生の情報に近く、選択の幅もあるかなと思ってます。
    実際、私が今回の党首討論の全部をみられたのはネットのおかげですからね。

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