政府紙幣

もるもるもるもるもるもる。
何でも、与党内で「政府紙幣」の発行が議論されているとか。
同じ議論が、5年ほど前、やはり日本の経済が落ち目のときに
いろんなところでこの話題が挙がっていたらしい。
てか、政府紙幣って何ぞ?
って話になるんだけど、政府が発行する紙幣(お金)、です。
まんまじゃん。
それ以前に、今私たちが使ってるお金は政府紙幣じゃないの?
実は、今流通しているお札は
日本の中央銀行である日本銀行が発行している通貨で、
正式には日本銀行券(日銀券)といいます。
この日銀券は、政府といえども勝手に発行することはできず、
基本的に政府や一般の銀行が日銀から融資を受けることで
発行されるようになっています。
端的にいえば、日銀に借金をするわけですな。
つまり、今私たちが使っている日銀券というのは
間接的に国や銀行からいつか(日銀へ)返済されるお金なのだ
という信頼で成り立っているものということですかね。
これは日本だけでなく、現在の多くの先進国の通貨は
国の中央銀行からの融資で発行される仕組みになってるようです。
で、対する政府紙幣は?
これは、日銀ではなく政府が直接発行するお金ってこと。
この場合、政府は日銀に借金をする必要がない
ということになるのですな。
確かに、今の日本は借金まみれです。
国が借金をするときには国債を発行するわけだけど、
国債の総額は今や700兆円を超えるといわれている。
んなもん返せるんかい。
ってことで、政府紙幣というのが国の経済を救う
最初で最後の手段だともいわれてますが、
私は、それもちょっとどうなの?という感覚なんすね。
んー、最後の手段っていうか
それは最後の手段過ぎね?っていう。
ちょっと経済の基本を思い出してみましょう。
あ、ちなみに、前もって書いておきますが
私は経済のことなんか全然シロウトです。
それこそ学校の社会科で習った程度のことしか知らない。
ので、以下の理屈もその程度のことってことですよ。
まず、基本的に、お金はタダでは手に入りません。
当たり前ですね。
何らかの物品や労働などと引き換えに
それと等価なお金を獲得する、というのが基本です。
例えば、Aソウさんという人がいました。
Aソウさんは、とりあえず生きていくために
お金を稼がなければならない。
でも、元手がゼロでは何もできません。
ということで、Aソウさんには商売を始めるための
資金が必要になってきます。
その資金は、まず銀行などからお金を借入れて
店舗を準備し、売り物を仕入れ、人材を雇い、
あとは自分の生活費として消費しながら、
徐々に利益を積んでいく。
その利益から、最初に借りたお金を
銀行へ返済していく、ということになる。
晴れて借金を完済したAソウさんは、
その後得た利益分を預金していくことになるでしょう。
で、この例のAソウさんが日本という国で、
その銀行というのが日銀だと思えば、
大体認識としてあってるんじゃないかな。
必ず返済しなければならない、というのが
銀行(日銀)が発行する紙幣の信頼にもなっているし、
日銀側も、預金ができることで
新たな貨幣を発行する根拠を得ることができる。
ここで、もし、上記のAソウさんが、
「うわぁ、やっぱり商売失敗しちゃったよ。あははっ」
てなことになり、じゃあ自分でお金作ればいいよね
とばかりに、そのへんの紙にマジックで
“1まんえん”とか書いて出されても、
馬鹿なの?死ぬの?ってことになるんじゃないか。
日銀券も政府紙幣も、どちらも国の信頼を背景に
発行される通貨であることには変わりないんですが、
その発行されるまでの流れがだいぶ違うんじゃないか
と思うんですよね。
日銀券は簡単に発行できないように制御されているけど、
政府紙幣は政府判断で勝手に発行できてしまう。
そしてその両者が同じ価値として扱われるようになる
となれば、じゃあ日銀券の制限は何だったの?
って話になりそうな。
逆に国の経済が崩壊しかねない気がするのよね。
実は、政府紙幣は日本には(今は)ないけど、
政府貨幣はあるんですね。
私も知らなかったんですが、紙幣ではない硬貨(コイン)は、
日銀ではなく政府が発行してるものらしい。
何でそんな区分けをしてるのかよくわからんのですが、
硬貨は紙幣に比べて流通量が小額なので、
経済にそれほど大きな影響はない、とのこと。
ちょうどニュースが重なってたから思ったことなんですが、
件の「円天」の話があるじゃないですか。
運営会社のL&Gは、円天市場とやらで
独自の擬似通貨「円天」を発行しまくって経営破たん。
(あの経営破たんは確信犯だという噂もありますが。)
その「円天」は当初、リアル(日本)円と等価交換できる
との触れ込みだったけど、やっぱりとても無理な状態になり、
円天に多額の出資(円天を購入)をしていた会員が
甚大な被害を受ける可能性がある(てか、確実に受ける)
というニュースが、今ちょうど流れてますよね。
日本という国自体があいいうことにならないかと
ちょっと疑心暗鬼になってるのかもしれませんけどね。
でもやっぱり、お金に困ったからお金をつくる、というのは
近代の国のやることじゃない気がするなぁ、という感想。
そう、動機が不純なんですよ。結局ね。
# のび太王国を思い出した。

コメント

  1. じ~る より:

    ご無沙汰しております。
    この件、マクロ経済の話になるかと。国内だけで考えると、発行した金をどう使うか次第の話になるかもしれませんが、これはそのレベルに収まりません。ここ最近の円の価値は世界の中でもぶっちぎりで良い状況になっているため、円を発行することは当然円が増えて、価値を下げますので、為替での直接介入をせず(つまり、無駄にドルやらユーロを買わずに)円安方向へ導くことができます。そのため、規模にもよりますが、輸出で利益を出している業界などにとっては、短期的なカンフル剤として悪い選択肢ではない。という考え方も可能で、この手は立ち位置によって、損得が分かれるので、あまり善悪で考えるのはナンセンスでしょう。
    ただ過剰な発行をした場合、ジンバブエの様にハイパーインフレ~デノミという経済崩壊につながりますので、当然節度が求められますし、為替に対して間接的な介入になるために、諸外国からの圧力なども十分考えられます。また、庶民にとっては、緩やかなデフレの方がローン金利も物価も抑えられるので、概して生活しやすいのは事実でしょう。しかし、国内経済に活気が無い状態がずっと続くと、国民の生活自体が脅かされるのも事実ですから、判断は難しい所ですね。
    あと、日本の借金は額が多いけれど、経済規模を踏まえた場合、騒ぎ立てるほどの問題でしょうか?なんだかんだ言っても、日本は内需の比率の高い経済大国ですから、極端に年収の高い人が、一般人から見て非常に大きめなローンを組んでいるイメージでは?これを危険と思うならそうなのでしょうけれど・・・着目すべきは総額ではなく、経済構造やら金額の比率やら中身です。役人の無駄遣いを減らす必要はありますが、この規模の国が維持できているだけでも、日本ってよくやってる方だと思いますよ。

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  4. 月影 より:

    私も、日本という国が破綻することはまずないとは思います。日本って、国内に大しては巨額の債務を抱えてますが、実は、国外に対しては、逆に巨額の債権を持ってるんですよね。
    ただ、政府紙幣という話になると、これまで回っていた経済の形を変えることになるんですよね。それって安易にやっていいのかなーと素朴に思ったのです。
    確かに、それをやれば、今の円高を抑られるし、国債発行も抑えられるので、その意味では有効な手法だとは思いますが、逆に、その目的だけしか見えてない場合、この後上手く回していけるのかなと。
    日本の政治も底抜けのアホではないとは思いたいですが、政府紙幣というのは、かつて明治政府がそれをやってたのを廃止して以降、少なくとも昭和以降の日本では扱ったことのない道具なわけですよね。
    新しいことをはじめると大体最初は混乱するので、ちゃんと経済とか政治とか、そういうものをわかってる“アホではない”人が制御する必要はあるんじゃないかとは思います。今はただでさえ混乱状態ですからね。
    今の政府にそれができるか。
    この話と並行して(?)無利子国債の案が政府内であがってるみたいですが、そちらは良いんじゃないかなーと思ったり。

  5. こんな時の借金は

    計画的にしたいですね。その前には読んでおきたい話です。

  6. 日本人 より:

    はよ政府紙幣やらんかい。小渕二千円札が失敗したのは規模が小さかったからだ。その意味じゃ小渕恵三総理は偉かったと云える。急死か謀殺かはいまとなっては分からんが、はやくやるべき何だよ。小沢も麻生も身命賭けてにほんの景気を元に戻せ。官僚の青写真草案に頼っとるからあかんのや、小泉先生や田中角先生を超えないと紙屑日本紙幣国内経済力になってから腰をあげても、手遅れですわ

  7. 芹沢獅堂 より:

    政府紙幣は二番看板だ、逆に最悪の無利子国債が優先視されてきたが危険だ、こっちは与謝野や麻生や菅義偉、細田博之、亀井、小沢、尾身、伊吹、渡辺喜、中川秀、菅直人が押している。先ずは日銀紙幣と新日銀紙幣の二枚看板にて成功させてから無利子相続免除特定指定企業家限定プロ野球メジャーなど国債にしないとアメリカ国債のみ救済に充てられる公算が高くアルゼンチンかペルーみたいに破綻するだろう。詳しくはジョディーは友達のブログに掲載させてもらったが初めから第2日銀紙幣でいかないと駄目だ、儲からんが確実なやつからユーロ紙幣のようにはいらないとモデルはドイツに

  8. どーじょ より:

    政府紙幣を公共事業に日銀紙幣を庶民階層へ国債は発行しすぎしかも庶民階層の雇用を奪って近住近勤を不動産や官公庁舎がポートアイランドに遠ざけたりしているのを郷州制度とともに監視すれば雇用が生まれる。ヘッジファンドの是正にありこれは国外ファンドだけでなく国内ファンドも是正させるニ元化論である。公民と私民の共存共栄にて中国がいま成功させている。国内盤ににたり政府や官公庁が権力を持ちすぎているのを是正させるのに友好的なのだ。

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